ガザミの生産には未産卵の雌の親ガニを使って行います。
親ガニは、底びき網という漁業で漁獲されたものを使っています。
(購入した親ガニ)
購入したばかりの親の雌ガニです。このときは、まだ卵を産んでいません。
(親の収容)
砂を入れた水槽に収容し、水温を上げていきます。親ガニはその刺激により産卵します。
(産卵した親ガニ)
産卵直後の卵はオレンジ色をしていますが、卵の成長(発生)が進むにつれてだんだん黒くなっていきます。
(ふ化前日)
産卵された卵を、毎日、顕微鏡で観察するとふ化の予定日がわかります。ふ化予定日の前日に1000リットルの水槽に1尾入れます。
(ゾエアの収容)
卵からふ化したゾエアを飼育水槽にホ−スで移します。
(ワムシの給餌)
ゾエアの時期には、動物プランクトンのワムシやアルテミアを餌として与えます。ゾエアは4回脱皮してメガロパ幼生になります。
メガロパになるのに約12日かかります。
(アミエビの給餌)
メガロパからはアミエビをミンチにしたものを与えます。メガロパは4〜5日で稚ガニになります。
(稚ガニの計数作業)
飼育水槽の中のガザミを数えます。飼育水槽の決まった場所からパイプを使って、ガザミを海水ごとバケツに移します。
バケツのガザミの数から、飼育水槽に何尾のガザミがいるか計算します。
(付着材の設置)
稚ガニになると、物につかまる性質がでてきます。そこで、稚ガニがつかまりやすいように、ポリモンと呼ばれる付着材を飼育水槽につるします。
(排水ネットの交換)
汚れた飼育水槽の水は排水します。ガザミの成長にあわせて、網の目合をだんだん大きくした排水ネットに交換します。
(稚ガニ)
稚ガニに変態して2回脱皮(3齢稚ガニ)を行ったら、海へ放流するために、飼育水槽から取り揚げを行います。
(取り揚げ1)
飼育水槽をゆくっり減らしていくと、ポリモンについていた稚ガニは、自分で離れていきます。(たまにしぶとくひっついているカニもいますが....)
(取り揚げ2)
取り揚げは、水槽の底にある排水口から排水ともに稚ガニを取り揚げネットに受けます。
(取り揚げ3)
取り揚げた稚ガニを輸送する水槽を用意します。水槽にはつかみ合いによるはさみや脚(あし)の脱落を防ぐために、キンランと呼ばれる人工海藻を敷き詰めます。
(取り揚げ4)
取り揚げた稚ガニはざるに入れ、重さをはかった後、キンランの上から静かに収容します。
(放流)
放流は、稚ガニの成育に適した浅い砂地の海域で行います。稚ガニは、輸送水槽からキンランと一緒に小型の容器に移し替え、放流場所まで運び、
カニが散らばるように放流します。(放流場所:岬町の海岸)